就労継続支援B型事業所番号0111001285

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うけいれる[受容]

モデルであり、タレントとしても活躍している

「滝沢カレン」さん。

なぜか好きになれない。

いや、

好きになれなかった…というのが正しい。

テレビで活躍し始めた頃は

数多いるハーフタレントのうちの1人としてしか見ておらず、

日本語を知っているはずなのに

突拍子もない言い回しをして

「何言ってるんだろう。」

「そこまでしてキャラ作りをするなんて、芸能界は本当に大変よね。」くらいに

皮肉めいた感覚で見ていた。

不思議なもので

彼女の活躍が増えるにつれ

イヤでも目がいく。

イヤだからこそ見てしまうのかどうかはわからないが、

興味の対象に変わっていく。

すると、

「訳のわからない日本語の使い方をするハーフタレント」という認識から

「ここぞという場面で絶妙な言い回しを使い分ける、日本語を私より知ってる女性」という尊敬の対象に変わる。

場を和ませたり、周りの意識を惹きつけたりするのは

「天然」なのか

「緻密な計算」によるものなのか。

そんな彼女が書いた本を買った。

以前、料理本を出版した時にも気になってはいたが

その時は、書店でパラパラとページをめくるだけで買うことはしなかった。

今回は、

名作をもとに彼女が新たに創作した物語集であることに

彼女の文章を読んでみたい衝動に駆られた。

読んでみて、

「滝沢カレンのイマジネーションへの羨望」というのが

率直な感想。

そして、

「なぜか好きになれないタレント」という彼女への見方は

いつのまにか

「ついつい意識してしまう魅力的なタレント」にすり替わっていた。

「嫌だ」として排除するのは容易いこと。

「相手がどういう人なのか」

「相手は何を考えているのか」

そんな風に見方を変えることが

相手の存在を受けいれるきっかけになるのだとも気付かされた。

滝沢カレンさんの作品の賛否については、ひょっとすると色々あるかも知れないが

小難しい本はニガテ…という人にも

名作を読み尽くした人にも

ぜひ、一度手に取って味わって欲しい本です。

『 馴染み知らずの物語 』(ハヤカワ新書)